はじめに
「안녕하세요」から始まる韓国語の学習。基礎文法として真っ先に出てくるのが助詞の이/가(が)と은/는(は)です。日本語を母語とする私たちにとって、一見簡単に見えるこの助詞の使い分け。でも、実際に韓国に行ってみると「あれ?なんか違和感…」という経験はありませんか?
今回は、教科書には載っていない이/가と은/는の本当の使い分けについて、実践的な例を交えながら詳しくご紹介します。この記事を読めば、自然な韓国語での会話に一歩近づけることをお約束します。
이/가と은/는の本質的な違いを理解しよう
新情報と既知情報の区別
이/가と은/는の最も重要な違いは、「新しい情報の導入」と「既知情報の提示」にあります。これは日本語の「が」と「は」の区別よりもさらに明確です。
【基本的な使い分け】
- 이/가:話し手が新しく導入したい情報を示す時
- 은/는:すでに話題に上がっている、または明らかな情報を示す時
例えば、自己紹介の場面を見てみましょう
저는 김민수입니다. 한국어 선생님이 되고 싶습니다.
(チョヌン キムミンスイムニダ。ハングゴ ソンセンニミ テゴ シプスムニダ)
私は金民秀です。韓国語の先生になりたいです。
1つ目の文では「私」という既知の主題を提示するため은を使い、2つ目の文では「なりたい職業」という新しい情報を導入するため이を使用しています。
焦点と対比の概念
은/는には「対比」の意味が含まれることがあります。これは日本語の「は」よりも強い対比の意味を持ちます。
커피는 좋아하지만 차는 싫어해요.
(コピヌン チョアハジマン チャヌン シロヘヨ)
コーヒーは好きですが、お茶は嫌いです。
この例では、「커피」と「차」を明確に対比させるため、両方に은/는を使用しています。
状況による使い分け
1. 質問と応答の場面
質問の種類によって使う助詞が変わります。
質問1:Who型
누가 한국어를 가르쳐요?
(ヌガ ハングゴルル カルチョヨ?)
誰が韓国語を教えますか?
→ 제가 가르쳐요.
(チェガ カルチョヨ)
私が教えます。
質問2:What型
민수 씨는 무엇을 가르쳐요?
(ミンス シヌン ムオスル カルチョヨ?)
ミンスさんは何を教えますか?
→ 저는 한국어를 가르쳐요.
(チョヌン ハングゴルル カルチョヨ)
私は韓国語を教えます。
2.描写と説明の場面
状況を描写する時と説明する時では使い分けが変わります。
その場の描写
하늘이 참 예쁘네요.
(ハヌリ チャム イェップネヨ)
空がとてもきれいですね。
一般的な説明
하늘은 파란색이에요.
(ハヌルン パランセギエヨ)
空は青色です。
微妙なニュアンスの違い
이/가と은/는の選択は、話者の意図や感情も反映します。
強調したい場合
이 책이 제일 재미있어요!
(イ チェギ チェイル チェミイッソヨ!)
この本が一番面白いです!
一般的な事実として述べる場合
이 책은 재미있어요.
(イ チェグン チェミイッソヨ)
この本は面白いです。
実践的な使用場面と例文
カフェでの注文時
A: 주문하시겠어요?
(チュムナシゲッソヨ?)
ご注文なさいますか?
B: 네, 아메리카노는 얼마예요?
(ネ、アメリカノヌン オルマエヨ?)
はい、アメリカーノはいくらですか?
A: 아메리카노가 4,500원입니다.
(アメリカノガ サチョンオベギョニムニダ)
アメリカーノが4,500ウォンです。
この会話では、
- 客は「아메리카노」を話題として提示するため은/는を使用
- 店員は価格という新情報を伝えるため이/가を使用
職場での会話
A: 이번 프로젝트는 누가 담당해요?
(イボン プロジェクトゥヌン ヌガ タムダンヘヨ?)
今回のプロジェクトは誰が担当しますか?
B: 김 부장님이 담당하세요.
(キム プジャンニミ タムダンハセヨ)
キム部長が担当します。
この会話では、
- 「プロジェクト」は既に話題になっているため은/는
- 「担当者」は新情報なため이/가
よくある間違いとその対処法
初級者がよく間違えるパターン
❌ 間違った例
오늘가 좋은 날이에요.
(オヌルガ チョウン ナリエヨ)
今日が良い日です。
⭕ 正しい例
오늘은 좋은 날이에요.
(オヌルン チョウン ナリエヨ)
今日は良い日です。
「今日」は既に明らかな情報なので、은/는を使うのが自然です。
まとめ:実践のためのポイント
- まずは「新情報か既知情報か」を意識する
- 質問の種類(Who型かWhat型か)で使い分けを考える
- 対比の意味を含むかどうかをチェック
- 文脈全体の中での役割を考える
練習のためのプラン
- 韓国ドラマを字幕なしで見る際、이/가と은/는の使用に注目
- SNSでの韓国語の投稿を読む際に使い分けのパターンを観察
- 韓国人との会話で意識的に使い分けを実践(できれば)
이/가と은/는の使い分けは、韓国語の自然な会話の鍵となります。最初は難しく感じるかもしれませんが、文脈や状況を意識しながら練習を重ねることで、必ず上達していきます。がんばりましょう! (화이팅!)