はじめに
つい先日、2025年12月4日、韓国・ソウルでついに初雪が観測されました!平年(11月20日頃)と比べると約2週間遅い初雪となりましたが、韓国全土で大きな話題となり、SNSには初雪の写真や動画が溢れかえりました。
日本でも初雪は冬の訪れを感じさせる特別な日ですが、韓国では日本とはひと味違う文化があります。「え、そんなことまで!?」と驚くような独特の風習や、初雪にまつわる韓国語表現を学びながら、韓国の冬文化を深掘りしていきましょう。
この記事を読めば、韓国ドラマで見たあのシーンの意味がわかり、韓国旅行や韓国人との会話がもっと楽しくなりますよ!
韓国語で「初雪」は何という?基本表現をマスター
基本の韓国語表現
まずは基本中の基本から。韓国語で「初雪」は「첫눈(チョンヌン)」といいます。
- 첫(チョッ):初めて
- 눈(ヌン):雪
この2つを組み合わせた言葉です。
「눈(ヌン)」には「目」という意味もあります。そのため、同じ「첫눈」という表現が「初雪」と「一目惚れ」の2つの意味で使われることに注意しましょう!
実際の会話で使える例文
例文1:初雪が降ったことを伝える
- 첫눈이 왔어요!
- (チョンヌニ ワッソヨ!)
- 初雪が降りました!
例文2:初雪を一緒に見たい
- 첫눈이 오는 날 같이 보고 싶어요.
- (チョンヌニ オヌン ナル カッチ ポゴ シポヨ)
- 初雪の日に一緒に見たいです。
例文3:一目惚れした!
- 첫눈에 반했어요.
- (チョンヌネ パネッソヨ)
- 一目惚れしました。
韓国では初雪が降ると、友達や恋人にすぐカカオトークで「첫눈 왔어!(初雪降ったよ!)」とメッセージを送り合う文化があります。12月4日の初雪の日も、韓国中のスマホが通知音で溢れたことでしょう!
関連する韓国語も覚えよう
- 폭설(ポクソル):大雪、豪雪
- 함박눈(ハンバンヌン):ぼたん雪
- 눈이 내리다(ヌニ ネリダ):雪が降る
- 눈이 쌓이다(ヌニ ッサイダ):雪が積もる
日本人がビックリ!韓国の初雪ジンクスと恋愛文化
初雪は恋人たちの「運命の日」
韓国で初雪といえば、何といっても恋愛のジンクスが有名です。日本では「初雪を手のひらで受け止められたら願いが叶う」程度ですが、韓国は桁違い!
主なジンクス:
- 初雪の日に好きな人と一緒にいると、その恋は永遠に続く
- 初雪の日に告白すると成功する
- 初雪の足跡を付けながら願い事をすると叶う
実は、このロマンチックな文化には歴史的な背景があります。韓国の詩人・鄭浩承(チョン・ホスン)が書いた「첫눈 오는 날 만나자(初雪の日に会おう)」という詩が広く知られ、初雪が恋人たちの特別な約束の日として定着したのです。
事前に待ち合わせ場所を決めるカップルも
驚くべきことに、韓国のカップルの中にはあらかじめ初雪の日の待ち合わせ場所を決めておく人たちがいます。
「첫눈이 오는 날 여기서 또 만나자」
(チョンヌニ オヌン ナル ヨギソ ット マンナジャ)
「初雪の日、ここでまた会おう」
このセリフ、韓国ドラマで聞いたことありませんか?『冬のソナタ』や『トッケビ』など、数々の名作で使われているんです。
初雪の日にデートの約束をしていたのに、相手と連絡がつかなかったり会えなかったりすると、これが原因で別れてしまうカップルもいるとか…。それだけ韓国人にとって初雪は「重大イベント」なのです!
電話回線がパンク?韓国気象庁への問い合わせが殺到
初雪の日が近づくと、韓国気象庁には「いつ初雪が降りますか?」という問い合わせが殺到します。さらに、実際に初雪が降ると恋人同士で電話をかけあうため、電話回線がパンクすることもあるそうです。
韓国ドラマ『愛の不時着』でも、ソン・イェジン演じるユン・セリが「ソウルでは初雪が降ったら通信がダウンして大騒ぎになるの」と言うシーンがありますよね。これ、誇張ではなく実際に起こることなんです!
カカオトークの「雪エフェクト」が可愛すぎる!
実際に雪が降るとチャット画面も雪景色に
韓国の国民的メッセンジャーアプリ「カカオトーク(KakaoTalk / 카카오톡)」には、実際に雪が降ると自動的にチャット画面に雪が降るエフェクトが表示される機能があります。
これが本当にロマンチックで、窓の外に雪が降り、スマホの画面にも雪が降る…まるで二重の雪景色を楽しめるんです。12月4日の初雪の日も、多くの韓国人がこのエフェクトをSNSにシェアしました。
韓国語で言うと:
- 눈 내리는 채팅방(ヌン ネリヌン チェティンバン):雪が降るチャット画面
このエフェクトは主に首都圏(ソウル)基準で適用されるため、地方在住者からは「地方は無視されている」という声も。でも、それだけ韓国全体で初雪が大きな話題になる証拠ですね!
設定でON/OFFも可能
「雪エフェクトがあると文字が読みにくい」という人のために、設定でON/OFFを切り替えることもできます。
設定方法(韓国語):
設定(설정)→ 実験室(실험실)→ 눈 내리는 채팅방(雪が降るチャット画面)
初雪の日に食べたい韓国の冬グルメ
붕어빵(プンオパン):韓国版たい焼き
韓国で冬といえば、絶対に外せないのが「붕어빵(プンオパン)」です。
- 붕어(プンオ):フナ
- 빵(パン):パン
日本のたい焼きにそっくりですが、実は韓国では「たい(鯛)」ではなく「フナ」の形をしています。なぜかというと、フナの方が韓国人にとって身近な魚だったから。
特徴:
- 日本のたい焼きより生地が薄くてカリカリ
- あんこがぎっしり詰まっている
- サイズは小さめでパクパク食べやすい
値段:2025年現在、物価上昇で5個で3,000ウォン(約330円)程度。韓国人の話では、「子どもの頃は5個で1,000ウォンだった」とのこと。時代の流れを感じますね。
注文フレーズ:
- 붕어빵 다섯 개 주세요(プンオパン タソッ ゲ ジュセヨ)
- プンオパン5つください
호떡(ホットク):黒糖シナモンの甘い誘惑
もう一つの冬の定番が「호떡(ホットク)」です。
호떡の歴史:
- 호(ホ):「胡」=異民族、外国の
- 떡(トッ):餅
中国(清朝)から伝わった食べ物で、もともとは肉や野菜を入れた食事系でしたが、韓国人の好みに合わせて甘い黒糖・シナモン入りに進化しました。
特徴:
- もちもちの生地に黒糖とシナモンが入っている
- 焼きたてはジュワ〜っと蜜が出てくる
- 外側はカリカリ、中はトロトロ
- お店によってはクルミやナッツ、あんこ入りも
焼きたてのホットクは中身が超高温!一口かじると熱々の蜜が口の中で爆発するので、少し冷ましてから食べましょう。韓国人の間では「ホットクで口の中をヤケドした経験」は冬の風物詩です(笑)
注文フレーズ:
- 호떡 하나 주세요(ホットク ハナ ジュセヨ)
- ホットク1つください
- 뜨거우니까 조심하세요(トゥゴウニッカ チョシマセヨ)
- 熱いので気をつけてください
その他の冬グルメ
- 군고구마(クンゴグマ):焼き芋
- 군밤(クンバム):焼き栗
- 어묵탕(オムクタン):おでんスープ
これらはすべて屋台で売られていて、寒い冬に体を温めてくれます。初雪の日に韓国にいたら、ぜひこれらを食べながら雪景色を楽しんでみてください!
知られざる初雪文化:鳳仙花(봉선화)の爪染め
夏に爪を染めて、初雪まで残っていたら…
韓国には、日本人にはあまり知られていない初雪の言い伝えがあります。それが「鳳仙花(봉선화 / ポンソナ)の爪染め」です。
やり方:
- 7〜8月に鳳仙花の花びらを摘む
- それで爪を染める
- 初雪が降るまで爪の色が残っていたら…
→初恋が叶う!
なんともロマンチックな言い伝えですよね。昔は実際に花を摘んで染めていましたが、今は「ネイルキット」も売られているそうです。
韓国語:
- 봉선화(ポンソナ):鳳仙花
- 초사랑(チョサラン):初恋
- 손톱을 물들이다(ソントブル ムルドゥリダ):爪を染める
この風習は主に女性の間で行われてきましたが、最近では「本当に叶うかどうかは別として、季節を感じる伝統文化」として楽しまれています。2025年夏に爪を染めた人は、12月4日の初雪でドキドキしたことでしょう!
初雪の歴史的背景:李氏朝鮮時代から特別だった
昔は「エイプリルフール」のような日?
興味深いことに、韓国では初雪の日が「お互いに嘘をついて許される日」だった時代がありました。
高麗時代から続く風習で、1418年には李氏朝鮮第3代太宗が兄の定宗に「初雪は体に良い薬だ」と言って献上しようとした記録が『世宗実録』に残っています。
つまり、初雪は「機嫌の良い、めでたい日」として古くから特別視されてきたのです。この伝統が現代の恋愛ジンクスにも影響を与えているんですね。
K-POPと初雪:知っておきたい名曲
EXOの「첫눈(初雪)」
韓国の人気グループEXOには「첫눈(チョンヌン)」というクリスマスソングがあります。歌詞に「첫눈」が何度も出てくるので、韓国語の発音練習にもぴったり!
YouTubeで「EXO 첫눈」と検索すれば、美しい雪景色とともに曲を楽しめますよ。
その他の初雪ソング
- Aileeの「첫눈처럼 너에게 가겠다(初雪のように君のもとへ行く)」:ドラマ『トッケビ』OST
- 多くの韓国ドラマのサウンドトラックに「첫눈」がテーマの曲が含まれています
韓国語学習者の方は、これらの歌を聴きながら「첫눈」の発音を真似してみましょう。「チョンヌン」は「ㄴ」の発音が連続するので、舌の使い方を練習するのに最適です!
よくある質問(FAQ)
Q1:日本の初雪文化と韓国の違いは何ですか?
A:日本では「初雪を手で受け止めたら願いが叶う」程度のジンクスですが、韓国では恋愛と強く結びついた文化があります。カップルが事前に待ち合わせを決めたり、気象庁に問い合わせが殺到したり、カカオトークに雪エフェクトが出たりと、社会全体で初雪を祝う雰囲気があります。
Q2:初雪が降ったら韓国人に何と声をかければいいですか?
A:まずは「첫눈 왔어요!(チョンヌン ワッソヨ / 初雪が降りましたね!)」と声をかけましょう。その後、「같이 보러 갈까요?(カッチ ポロ カルカヨ? / 一緒に見に行きませんか?)」と誘えば、韓国人はきっと喜んでくれるはずです。
Q3:韓国旅行で初雪を体験したいのですが、いつ頃行けばいいですか?
A:ソウル基準で、平年は11月20日頃に初雪が降ることが多いですが、2025年は12月4日と例年より遅めでした。年によって前後するので、11月中旬〜12月初旬の韓国旅行を計画すれば、初雪に遭遇できる可能性が高まります。江原道など山岳地帯なら10月下旬から降ることも。
Q4:2025年のソウルの初雪はいつでしたか?
A:2025年12月4日に観測されました。平年(11月20日頃)より約2週間遅い初雪となりました。
まとめ
この記事で学んだポイント
- 韓国語「첫눈(チョンヌン)」は初雪と一目惚れの2つの意味がある
- 韓国では初雪が恋愛と強く結びついた特別な日
- カカオトークの雪エフェクトなど、デジタル時代ならではの文化も
- 붕어빵(プンオパン)と호떡(ホットク)は冬の定番グルメ
- 鳳仙花の爪染めや歴史的背景など、深い文化的意味がある
継続のためのモチベーション維持法
韓国語学習は季節のイベントと結びつけるとモチベーションが続きやすくなります。冬なら첫눈、春なら벚꽃(桜)、夏なら바다(海)、秋なら단풍(紅葉)…というように、季節ごとのテーマで単語や文化を学んでいくと、1年を通じて楽しく学習できます。
次の冬が来る前に、今日学んだ韓国語をしっかり復習して、実際に韓国人と첫눈の話で盛り上がれるようになりましょう!

